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2011年08月31日

葉月夢花火

 
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  『 この夏、君と線香花火をしたかった。
    君は浴衣姿で、結い上げたうなじから石鹸の香りがして、
    線香花火のゆらゆらした光に、ふたりの顔が照らされて・・・
    一緒に儚い火花を見ながら、時々笑いあってキスをする。

    ・・・すぐ傍に、いられたらいいのにな。 』


  素直な気持ちをしたためながら、そこでふと僕は筆を止めた。


  “ 来年の夏は、叶うといいね。 ”


  手紙を読み終え、ほろりと呟くだろう君の、少し涙ぐんだ笑顔を思い浮かべる。

  僕たちに、「来年の夏」 というものがあるならば・・・
  そんな淡い心許なさは彼方へと追いやって、
  しみじみと、夢物語でも聴かせるように誓い合うだろう、きっと。

  そう想うと鼻の奥がツンとして、夜空を仰ぎ瞳を閉じて、封をした。
  コトバでなど伝えきれない慕情を乗せて、君の元へと届けばいい。




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