株主

2009年12月25日

バー「shanty」で、いつかのメリークリスマス

蜜の家に程近い、武夷路沿いにひっそりと佇むバー「shanty」。


sPC150395.jpg
隠れ家…というより入口のドアすらも分かりにくいので、さながら忍者屋敷のよう。


sPC150399.jpg
黒っぽい壁によく目を凝らすと、このバーを示す漢字1文字が見えます。

が、それだけ。
これと足元の明かりが、唯一の目印です。

けれど、入口のドアを開けただけでは、すぐにカウンターは見えてきません。


sPC150393.jpg sPC150394.jpg
ドアを開けても、そこにはわずかな照明と、誰もいないがらんとした空間、そして上へと続く階段があるのみ。


その階段を臆せずのぼってみて下さい。すると、

sPC150401.jpg
やっとカウンターが現れます。

美しいロシア人女性バーテンダーが、流暢な日本語で出迎えて下さいます。
その彼女が端麗にシェイカーを振って出来上がるカクテルは、
いずれも味わい深く、とても美味しい。


sPC150403.jpg sPC150402.jpg
ショットバーでありながら、洋酒のみならず幻の焼酎や果実酒なども揃えられています。

これらを飾った棚や、その配置から醸し出される雰囲気、
そしてなんと半月型のお盆に乗せてカクテルとスナックが差し出される様子は、
和のテイストも随所に感じられる、なんとも粋な演出です。

日本人好みの落ち着いたバーの空気に、本格的なカクテル、銘酒の数々・・・


sPC150404.jpg
ほのかな酔いに身を任せながらゆっくり語り合うのに相応しい、まさに上質な空間。


あまり大きく宣伝もされていないようなので、
本当に知る人ぞ知る上海の隠れ家バーの1つなのでは?

それでいて実は、
蜜が上海という地に降り立って初めて訪れたバーでもあります。

そういう意味でも、ここ「shanty」にはちょっと思い入れが。
これまで半年、数々のバーへ立ち寄ってきたし、これからもいくつも行くでしょう。
けれど、ここを特別に想う気持ちは、この先もずっと変わらないはず。


* * * * * *


最近この「shanty」に訪れたのは、クリスマスシーズンだったので、
店内には、メジャーなクリスマスソングがBGMとしてひっそりかけられていました。

その1曲に、ふと流れたんですね。これが。

  人を愛するということに 気がついたいつかのメリークリスマス



B'z の 『いつかのメリークリスマス』。
1992年に出されたミニアルバム 『FRIENDS』 の、言わずと知れた名曲。

この歌の詞が秀逸なのは、
“僕”が、(後に失ってしまうけれど)“君”をどれだけ愛しく想っているか
あるクリスマスの一夜のエピソードを語るだけで、十分すぎるくらい伝わるところ。


     sBz_Friend.jpg


  僕は走り 閉店まぎわ 君の欲しがった椅子を買った
  荷物抱え 電車のなか ひとりで幸せだった


「椅子」ですから、どうコンパクトなものを想像しても、結構かさばる大きさのはず。
「それを抱えて電車の中」ですから。簡単には運べていないと思う。
でもその苦労すらも、“君”が喜んでくれることを想像するだけで
「ひとり幸せ」な気持ちになって、嬉しくて、つい笑みがこぼれてしまったりする。


・・・こういう瞬間って、すごく満ち足りた心地なんですよね。。
そんな高揚した気分のまま、


  歌いながら線路沿いを 家へと少し急いだ
  ドアを開けた君はいそがしく 夕食を作っていた


ささやかなことだけれど、あたたかくて幸せすぎる光景。

  誇らしげにプレゼントみせると 君は心から喜んで
  その顔を見た僕もまた素直に君を抱きしめた


“君”を愛しく想う気持ちがどうしようもなく溢れてしまって、
思わずその身を引き寄せてしまうこの感じ、とてもよく分かる。



  いつまでも 手をつないでいられるような気がしていた
  部屋を染めるろうそくの灯を見ながら 離れることはないと
  言った後で急に 僕は何故だかわからず泣いた


「いつまでも」一緒にいられるよう誓った時に、つい零れ落ちた涙は、
そうであってほしいと願う心と、それを口にすることで昂ぶった気持ち。
本当に望むことを絞り出すように言葉に換える時、もどかしく伴う生みの苦しみ。
一方、頭の片隅のどこかで危惧する別れ、先のことは分からないという不安・・・

そういった色んな感情がいっぺんに押し寄せてくるから、
ただもう「何故だかわからず泣い」てしまったのだろう。



  君がいなくなることを はじめて怖いと思った
  人を愛するということに 気がついたいつかのメリークリスマス


けれど、“君”はいなくなってしまった。
「人を愛するということに気がついた」ほどに愛した“君”を、“僕”は失ってしまった。
その喪失感は、時に補われることはあっても、決して癒えるものではないはず。


  立ち止まってる僕のそばを 誰かが足早に
  通り過ぎる 荷物を抱え 幸せそうな顔で


だからこそ“僕”は、師走の街で不意に見かけた、
「幸せそうな顔で荷物を抱え足早に通り過ぎる誰か」を過去の自分に重ね、
愛した“君”とのいつかのメリークリスマスの記憶が、走馬灯のように一瞬で駆け巡る。
今となっては、それはもう、思わず「立ち止まって」しまうほどの切なさで…。


      shanty_christmas.JPG



この歌を好きになってもう10年以上ですが、
こんなにしみじみと感じ入ったのは、この夜が初めてだったかもしれません。
ふと流れた歌に、気づかれないようこっそりと涙ぐんだ。

「shanty」独特のマジックで、少し感傷的な気分に駆り立てられていたのかも。


人を愛するということに 想いを馳せた2009年のメリークリスマス。



*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*
■shanty■
上海市長寧区武夷路84号(武夷路x延安西路)
Reservations: 021-6225-8635




↓クリックして下さると嬉しいです♪
にほんブログ村 海外生活ブログ 上海情報へ 人気ブログランキングへ 中国関連ブログランキングへ
※本記事は、同日夕刻に若干の訂正・追記が入っております。
 


posted by 蜜 at 09:56| Comment(8) | TrackBack(0) | others>歌詞考・思い出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TITLE:
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
遅ればせながら、
Merry Christmas!

>美しいロシア人女性バーテンダーが、流暢な日本語で出迎えて下さいます。
気になる
気になります
その流暢な日本語
聞いてみたい… デス
Posted by ずんたろ at 2009年12月25日 14:51
TITLE:
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
ここだったかぁうちの部長が好きだっていうバー!!!
ホント隠れ家だねー♪
なんかロシア料理もおいしいって聞いたよー☆
ピロシキ大好きーーーーwww
Posted by tabitha at 2009年12月25日 16:04
TITLE: 椅子
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
確かに隠れ家ですね。
自分だったら途中で引き返してそうです。入ってロシア人が居たら尚更。(笑)

B'zの「いつかのメリークリスマス」は、家でも思い出(いわくつき)の一曲です。

この歌詞の冒頭の”椅子” やっぱりみんな気になるんですね。

いい曲なのに、そこが気になって先に進めない。
我が家ではアンティークの椅子を買ったという意見で一致してるものの(特に根拠無し)、
 「そんなの抱えて電車に乗ったのか?」、
 「1脚だけだとバランスが・・・」など、
まだ納得できる解決にはいたってません。

稲葉さんの歌詞って、本当に謎が多いですよね。
Posted by しうみん at 2009年12月25日 21:42
TITLE: >ずんたろさんへ
SECRET: 0
PASS: 27d1d8bacd723c9dc248f2a94db457f2
聖誕快楽〜! [絵文字:v-255]
(すいません、もう日付変わってしまいましたが…)

でしょでしょ[絵文字:i-179] 気になるでしょ♪
すごくキレイな方なんですよ〜。日本語も、柔らかい発声で[絵文字:i-178]
入るのに少し勇気のいるバーですが、とても良いお店なので
ご興味あったら行ってみて下さいね。
Posted by at 2009年12月26日 02:38
TITLE: >tabithaさんへ
SECRET: 0
PASS: 27d1d8bacd723c9dc248f2a94db457f2
うん、隠れ家っていうか忍者屋敷みたいな入口…っていつも思うの(笑)
上質な大人の空間って感じのバーだから、おじ様に人気っていうの分かるわぁ。

そうそう♪ まだ私は食べたことないんだけど、
ここのボルシチは美味しいそうよ。いつか食べるぞー[絵文字:v-220]
ピ、ピロシキは、、あったかなぁ…?(うろ覚え・笑)
Posted by at 2009年12月26日 02:41
TITLE: >しうみんさんへ
SECRET: 0
PASS: 27d1d8bacd723c9dc248f2a94db457f2
素敵なコメントをありがとうございます[絵文字:i-189]
さすが、しうみんさん☆

そう、椅子。椅子なのですよ!
そこツッコんで下さって嬉しいです[絵文字:i-237](笑)
「なんで椅子?」って、まず、のっけからつまずいちゃう歌詞なんですよねw
蜜もそこについ気を取られて、10年以上ここまで深くこの歌について考えませんでした。。

でも、今回よーく感じ入りながら歌詞を味わうと、なんて深くて切ない…[絵文字:i-241] と。

蜜のイメージも、なんとなくアンティークでした(一緒だ・∀・)ノ
納得はできなくても、ここはプレゼントがわざわざ「椅子」である理由もそれなりにあるんだろうなぁ…と推測します。

歌詞考って面白いんですよね。
Posted by at 2009年12月26日 02:50
TITLE: 隠れ家いいですね。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
ここ雰囲気いいですね〜。
今度行ってみます。

上海って結構こういう雰囲気の良い店がたくさんあるんですよね。
Posted by 石井 at 2009年12月26日 08:01
TITLE: 石井さんへ
SECRET: 0
PASS: 27d1d8bacd723c9dc248f2a94db457f2
雰囲気よすぎですよ☆
隠れ家ってまさにこういうのを言うのでしょう(笑)と。

上海のこういうところ、本当に大好きです!
そしてなんとなーく日本よりも、若輩者でも入店しやすい…[絵文字:i-278]
Posted by at 2009年12月26日 23:42
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。